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2020.11.06Web制作
どうしたら伝えたい情報をうまく表現できるか実践することが難しいことがあるのではないでしょうか。Webサイト・チラシ・雑誌のデザインだけではなく企画書などのビジネス書類など媒体を問わずに使える伝わりやすいデザインをする為に知っておきたいデザインの4原則をご紹介します。
日常的に「デザイン」という言葉を使っていますが、デザインとは見た目の良さももちろん大事ですが、単に見た目を良くすることではありません。
Wikipediaには下記のように記載されています。
『審美性を根源にもつ計画的行為の全般を指すものである。意匠。設計。創意工夫。英語のdesignには本項の意味より幅広く、日本語ではデザインと呼ばない設計全般を含む。日本語のデザインに相当する英語での用語はstyleである。』(Wikipediaより)
「審美性」が見た目になりますが、「計画的行為の全般」つまり、何かのものごとを行うために、あらかじめ、その方法、手順などを考えることまでが「デザイン」に含まれているということになります。
デザインには基本となる「近接 Proximity」「整列 Alignment」「強弱 Contrast」「反復 Repetition」の4原則があります。この4つは単に「デザインのコツ」にとどまらず、見た目以外のデザインの役割、「計画的行為」という部分に密接に関係しています。この4つを知っているだけで格段に伝わりやすくすることができる大変便利な法則です。
人は位置的に近いものを関係があるものとして認識する習性があるようです。つまり近い要素を近づけてグループ化することで関係性があるものと認識されるので、視覚的に理解しやすいレイアウトを作ることが出来ます。
また、各グループ間の距離を少し大きめにとることで位置関係が整理され情報が理解しやすくなります。関係する要素同士の余白、そうでないもの同士の余白に違いを持たせて配置するのがポイントになります。
整列とは要素にルールを持たせてレイアウトすることです。配置がバラバラだと何が同じグループで何が違うグループなのか直感的に理解出来ません。そこで先ほどの接近でグループ化した要素をさらに「整列」を使って整えていきます。
整列には左右の「左揃え」「中央揃え」「右揃え」と上下の「上揃え」「中央揃え」「下揃え」に分けられます。これら「揃え」に着目して情報を整理すると、見えない線がデザインの中に生まれてきます。この「見えない線」の存在こそが「整列」が成立している証拠です。
「見えない線」をいくつか探し、揃えられるものは全て揃えてみましょう。意外とそれらの線から仲間はずれになっているグループなどが見つかるかもしれません。
強弱とは要素の優先度を明確にし、重要な要素はより目立たせるなど差別化させます。具体的にはフォントサイズや種類、写真の大きさに変化をつけることで他の要素と対比させます。あえて差別化することで要素間の関係性を表現します。
抑揚の少ないシンプルな画面構成にしたい場合でも、中途半端な違いにせず強弱をはっきりさせることがポイントになります。
色や線、モチーフ、レイアウトなど、同じデザインの中で同じ要素を一定のルールで繰り返すことで一貫性・統一性を持たせることができます。同じ要素を繰り返して配置する時はデザインルールも繰り返すことで、瞬時に同じものについて表現しているのだと理解することができ、直感的に情報が理解しやすくなります。
ただし、使いすぎることで面白みが欠けたりくどくなりすぎることもあります。そんな時は、デザインルールを複数効果的に使うことで緩急をつけ、単調になりすぎないデザインを目指すのがポイントになります。
「デザインの4原則」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?「近接、整列、強弱、反復」の4つを意識してレイアウトすることは、デザインだけでなく設計などの様々な分野にも応用できる原則です。特にこれからデザイナーを目指そうとしている人やデザイナーなりたてという人は、ここで紹介してきた4つの原則を覚えておくことで今後様々な場面で役立ってきますのでぜひご活用ください。