COLUMN
COLUMN
2017.06.27テクノロジー
22日にアメリカで行われた人気YouTuberやそのファンが集まるイベント、VidConでGoogleとYouTubeがVR映像の新形式「VR180」を発表しました。
今までのVR映像といえば360度見渡せる映像だったのですが、VR180は名前通り前方180度にフォーカスした形式であり、これからVR180に力を入れていくと発表したようです。
なぜ、VR180に力を入れていくことになったのでしょうか。360度映像を撮影するデメリットや難しさをまとめてみました。
これまでVR映像を撮影しようとする場合、広角レンズ且つサイズの小さいカメラを2台用意し、専用のスタンドに取り付け、そこから編集をしないといけない、という手順を踏まなければいけなかったため、挑戦してみたいクリエイターには簡単に手の出しにくい状況となっていました。
撮影をするとなると、本来指示をする監督やその他のスタッフがカメラマンの近くに立ちます。また、映像によってはライトを当てたり、小道具などを使ったりすることもあるでしょう。360度カメラで撮る場合、こういったものも一緒に写ってしまうため、撮りたい映像に制限がかかってしまうという問題がありました。
360度見られる凄い映像=VRというイメージだったので、180度しか撮影できない、となるとショボくなってしまうのでは?と私も少し思っていました。
しかし、先日YouTubeが発表したデータによると、なんと視聴者の75%は360度のうち、90度の範囲しか見ていないのだそうです。
せっかく手間やお金をかけて、制限もある中で撮影した映像が4分の1しか見られていないとなると、VR180が理にかなった形式であることが分かりますね…。
YouTubeの協力のもと、YI、Lenovo、LGなどがVR180を簡単に取れるカメラを開発中で、今冬発売予定だそうです。
360度映像とは違い、使い方や価格が今までのカメラとほとんど変わらないため、プロではなくても手軽に挑戦できる商品となるようです。
VR映像に興味のあるクリエイターや学生さんなども挑戦する価値がありますね!
見るだけの人もこれからもっと幅広い映像が見られるようになると思うと楽しみです。